腐蝕銅版画 制作工程

①版の下準備とプレートマーク


まずは作りたい大きさに銅板をカットします。

銅切断機の設備があれば一瞬の作業ですが、手作業でカットする場合は銅板切りを使って直線状に溝を削ります。

 

溝のラインをテーブルのヘリと定規で押さえて、

はじめは浅い角度に折りまげます。今度は手前側に折り返します。

これをちょっとずつ何度か繰り返すと、

銅の金属疲労で だんだんと大きな角度で折れるようになり、

最後には溝のとおりに切断されますビックリマーク

 


小柳優衣の制作活動記:Yworks-110921_144619_ed.jpg

 

あまり無理に力を加えると 銅の溝の無い部分がグナッと歪曲してしまうので、

あくまでも ちょっとずつちょっとずつ、力を加えて曲げてくださぃ王冠2

 

あとはエッジを金ヤスリでととのえますニコニコ

この方法を応用すれば、凹以外の形なら自由に切り出すことができますょラブラブ

さらに複雑な成形をするときには万力鋏を使いますビックリマーク

 


小柳優衣の制作活動記:Yworks-110921_212049.jpg

 

曲線には、とっても向いていますょにひひ

わたしはこのようにして、イメージに合った版のカタチをつくります音譜

作品によっては描画腐蝕完了後にカットした方が、プレートマークを無駄に防蝕したり跡から削りなおす手間が省けて良い場合もあります。

 

 

カットしたての版は、↓このよーに鋭利なので、このままプレス機に通すと、紙を破ってラシャまで傷めてしまいますショック!

 

小柳優衣の制作活動記:Yworks

 

そこで!

ジャーンDASH!かなやすりービックリマーク

↓ぎざぎざで銅を削り落します。

 


小柳優衣の制作活動記:Yworks

 

↑オレンジ色にキラキラ見えるのは銅粉です。

そうして削ってできた端の部分を「プレートマーク」といいます。

 


小柳優衣の制作活動記:Yworks

 

プレートマークは作家さんによってまちまち。

わたしは画面に長方形の角が残るように、外側のエッジはまぁるくなるようにしますにひひ

 

(もっとガッツリプレートマークの幅をとる人もいれば、ほんとにちょこっと角を取るだけのひともいます。)

 

要は紙を突き破らず、ラシャを傷めなければ良いのですグッド!

 

それから、腐蝕液に長時間漬けた場合などには、版完成後にもう一度金ヤスリでプレートマークを整えます。プレートマークが腐食されたところや金ヤスリの削り跡の凹部にもインクが詰まりますから、最終的に版画を刷る際には、プレートマークをスクレーパーなどで滑らかに磨き上げます。

 

プレートマークを綺麗にするために、溶剤を含ませた布でインクを拭き取る方もおられますが、この方法は描画面の油膜にまで干渉してしまうので、私には向いていませんでした。

 


このプレートマーク、刷ったときにエンボスが残るので、作家さんの癖や趣向がよく出るよく出る!

銅版画を鑑賞するときに気にかけてみると面白いですょラブラブ

 

 

 

次に、版表面の傷を修正・研磨して描画面を整えます。

 

キッチンペーパーや布に 研磨剤をつけてくるくるします。

 

磨く具合については 作品の内容と完成のイメージで

銅の傷や風合いをどれくらい残すか、決めますビックリマーク

私の場合は時を経た風合いを出すために、逆に自分で細かいキズを入れることも、しばしばです得意げ

 

 

研磨剤は ピカールを使っています。

前は液体を使っていましたが、断然 硬練りタイプのほうがオススメですぶーぶー

少量ずつ無駄なく使えるので 拭き取りがラクです。

磨くのに使うウエスも余計に汚れることが無く、ダブルでecoで経済的ですラブラブ

 

 

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音譜break time音譜

 

ここまで、お疲れさまでした。

ここからは余談ですにひひ

学生時代、バイト先のレストランバーで銀器を磨くときにピカールを使っていましたナイフとフォーク液体のほうでしたね。

銀器をピカールで磨くと とってもスッキリして鏡のようにピッカピカで、すんごい気持ちがいいですよビックリマーク

 

 

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